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事例紹介

立命館守山中学校・高等学校(滋賀県守山市)

立命館守山は開校以来、立命館の建学の精神である「自由と清新」、教学理念である「平和と民主主義」に加えて、「Game Changer(新たな価値と希望を生みだす人)の育成」を学校目標として掲げています。

知的好奇心と創造性を有し、多様な価値観を持つ他者と協働しながら新たな価値・ルールを社会に提案・実装し、社会に希望を生みだす生徒、4つのC(Critical Thinking 批判的思考スキル、Creative Thinking 創造的思考スキル、Communication コミュニケーションスキル、Collaboration コラボレーションスキル)を持つ生徒の育成に力を入れています。

 

中学校で「おつかいゲーム」、高等学校で「事業投資ゲーム」「資産形成ゲーム」を採用

本校では従来から、中学校の家庭科では消費生活分野、高校では家庭基礎の消費生活分野または公民科の政治経済の授業の延長上に金融についての学びを取り入れてきました。以前この分野に関しては、おもに専門的な知識のある外部講師を招くなどしてきましたが、時間割の都合をつけるのに苦労したり、学びの継続性を実現させることが難しかったりと課題が山積していました。

そこで、附属校の中で先に「子ども未来キャリア」を導入されていた先生から、一方的に知識を授けるのではなく生徒自らが学び取れる体験型の教材であり、教員が自分一人で授業を進めるということが可能だということを聞き、本校でも導入することにしました。

 

生徒たちが教わった知識を使って主体的に考え、アウトプットできる機会に

まずは、授業中にゲームを通して生徒たちが主体的に考え、ペアやグループで協力して行動していたところが非常に良かったです。今までは「投資」の話となるとどうしてもインプットの授業になりがちで生徒たちも言葉の理解をするところに終始せざるを得なかったのですが、「子ども未来キャリア」を活用した授業では、教わった知識を使ってアウトプットする中で、彼らの中におのずと実体験に近い深い理解が得られていました。また、授業を進めるためのスライドも準備されているため、教員側に金融の知識が乏しくても安心して授業を行うことができますし、私自身勉強になることがとても多く、その分自分の授業の内容を大いにブラシュアップさせることができました。

 

経済に関する話題が、「難しいもの」「大人がするもの」から「身近なもの」に
生徒も教師も楽しく学べる教材

3教材とも生徒たちは非常に盛り上がり、授業後のアンケートでは、「買い物をする際に値段の変化を気にしてみようと思った」や「投資を近い将来自分も始めてみたいと思った」などという声が多く、「需要と供給の関係」「投資や資産形成」といった経済に関する話題は難しくてわからないという従来からのイメージが、今回のゲームを通じて生徒たちにとってかなり身近で興味深いものへと変化したように思います。

特に高校1年生の「事業投資ゲーム」と「資産形成ゲーム」を使った授業の後で、生徒たちから「投資のイメージが変わった」「高校生のうちから学ぶべきことだと思った」「楽しく投資について学べた」「メリットとデメリットがよく理解できた」という声を多く聞くことができました。投資は「難しい」「大人がするもの」というイメージが大きく覆された印象を受けました。

立命館守山中学校・高等学校
滋賀県守山市三宅町250番地
家庭科教諭
吉田 結愛様